山本 直彌
副社長執行役員
保有資格:宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/マンション管理士/管理業務主任者/マンション維持修繕技術者
大手マンション管理会社での業務経験6年、大手不動産仲介会社での業務経験9年、その他PM・BMマネジメント経験3年。マンション管理フロント業務として50棟以上(5,000戸以上)の管理業務実務、不動産仲介取引件数は累計500組以上。
らくだ不動産の山本です。
不動産会社から提示された査定額は信用してもよいのか?査定額はどのように決めるのかについて解説をします。
こちらのコラムを読んでいただくと
・売却価格を決める際の考え方
・不動産会社に丸め込まれない知識
を身につけることができます。
【査定額の決め方】
そもそも不動産会社はどのように査定額を決めているのかご存知でしょうか?
査定方法は2つあり、①机上査定 ②訪問査定 がございます。
机上査定とは、マーケットの状況から見た概算の価格を出す方法で家の中を見ずに査定額を出します。
訪問査定とは、マーケットの状況に加えて、家の中の状況を見て具体的な価格を出す方法です。
どちらを選択するかは、売り出す時期に応じて選べば良く、 概ね1年以内に売却をご希望される方は机上査定で十分です。
マーケット状況が日々変化する中、訪問査定で具体的な価格を 出しても変動する可能性があるためです。
3~6ヶ月以内と売却時期が具体的な方は訪問査定がおすすめです。
机上査定も訪問査定もマーケットの状況を見ますが、 そのマーケットの状況を見る方法が中古マンションの場合「取引事例比較法」という方法を使います。
※取引事例比較法とは?
過去の成約事例を確認し、その事例との違いから価格を算出する方法です。
【査定額は信用してよいのか】
では次に、皆さんが一番気になるであろう不動産会社から提示された査定額は信用してもよいのか? について答えます。
「ズバリ、信用をしないでください。」
なぜならば、多くの不動産業者にとって正しい査定額の提示をすることを1番の目的としていないからです。
1番の目的は<売却の契約依頼を取ること>です。
この契約のことを媒介契約と呼びます。
媒介契約を取るために、悪い不動産業者は 根拠もなく査定額を高く提示する もしくは 安く提示する のどちらかの行動をします。
例えば、あなたの所有しているマンションが3,000万円で売れる家だったとした場合 わざと高い査定額を提示する業者は、3,500万円と言ってきます。
理由は、根拠のない500万円を上乗せすることによって 「当社であれば高く売ることができます」というアピールし、媒介契約を結ぼうとたくらんでいるからです。
3,500万円で売れるかどうかは、その会社が決定するわけではなく購入する方が決めることです。
結局、根拠のない価格で売却活動をすると成約することが困難になり どんどん値下げをし、結局3,000万円を切ってしまったケースもあります。
これは、売り時を逃してしまった典型的なケースです。
また、売却活動が長期化することで、「売れ残り」の印象を与えることが、 売却を難しくすることもあります。
もうひとつのパターンが査定額をわざと安く提示する業者です。
不動産業者は回転率も気にするあまり、早く売るために相場よりも低い値段設定をすることもあります。
早く売れる価格設定にすることで、自社で購入希望者を見つけやすくなり、 手数料を売り主、買い主両方からもらえる両手取引を狙いやすくなるメリットもあります。
多くの利益を取るために、売る人、買う人、両方とも自社で見つけた方がいいからです。
査定額に多少の前後は発生しますが、ある程度の相場は決まっているので 悪い不動産業者の言いなりにならないよう気を付けてください。
【不動産業者を見極める方法は?査定額は自分で算出できる?】
先程お伝えしたように、不動産業者から提示された査定額は信用できません。
皆様が不動産業者に騙されないために 「不動産業者の査定が根拠のある数字か見極める方法」と「査定額をご自身で算出する方法」をお伝えします。
・不動産業者の査定が根拠のある数字か見極める方法 不動産会社を見極めるポイントとして、
①過去の成約事例の中から、比較対象としているマンションの築年数や広さ、 駅距離などが類似している適切な物件を選んでいるか、
②現在、売られている周りの競合物件との 比較もしているか、見るようにすると良いです。
過去の事例、現在の市場二つの視点がないと根拠のある査定はできません。
・査定額を自分で算出する方法 次に、お客様ご自身でも査定する方法をお伝えします。
そのためには、不動産業者から2つの資料をもらってください。
1:同マンション及び、近隣で似た条件物件の過去10年の成約事例
2:同マンション及び、近隣で似た条件物件の現在の売り出し情報
この2つの資料をもらったら、次に2つの視点から売却価格を考えます。
(1)2つの資料から1坪当たりの流通単価を把握する
(2)競合物件と比べて自分の家は割高に感じるか?割安に感じるか?を考える。
特に2つ目の視点が大事です。
競合物件と比較して、駅からの距離や築年数、階数の違いなどを、 ご自身の目で客観的に評価することで、不動産業者から提示される 査定額が正しいかを判断することができるようになります。
多くの不動産業者はいつでも「今が売りに出す適正時期」と言いますが、 高く売りたい場合は競合物件が少なく、物件の希少価値が高くなる時期に売る戦略を取ることもできます。
不動産業者の言うことを鵜吞みにするのではなく、自分自身で考えることが大切です。
不動産業者ではない一般の方は業者が利用するレインズというネットワークシステムを見ることは出来ませんが、 SUUMOやホームズといったポータルサイトで、似ている物件がどの程度の価格で販売されているかは 確認することはできます。
信頼のおける不動産会社を見極めるためにも、複数の不動産会社に声をかけるだけでなく、 自分自身の目で、正しい判断基準を持つことが大切です。
いかがでしたでしょうか?
らくだ不動産では信頼を築くことが大切だと考えており、 状況やご要望とあっていない売却・購入を強く勧めることはありません。
家を購入したい方、売りたい方のご相談をお聞きしますので ご不安がある方はぜひらくだ不動産にご連絡ください。
また、コラム以外にもYouTubeで不動産に関する情報もお届けしています。
残念ながら、お客様のためにならないことをする不動産屋もいますので 是非YouTubeもご覧いただき正しい知識を持っていただければ幸いです。
現在、日本の不動産仲介は、意図的に売主側と買主側の双方を同じエージェントが担当し双方から仲介手数料を受領する「両手取引」が多いのが実情です。
らくだ不動産の売却取引には、3つの特徴があります。
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